大判例

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東京地方裁判所 昭和42年(ワ)12322号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔判決理由〕ところで、国または公共団体の公権力の行使にあたる公務員が、その職務を行なうにつき故意または過失により違法に他人に損害を加えた場合は、国または公共団体がその責に任じ、当該公務員個人は、国または公共団体から求償されることはあつても、直接被害者に対しては責を負うことはない。なんとなれば、このような場合には、国家賠償法第一条により完全な賠償能力のある国または公共団体が賠償の責任を負い、被害者の救済に何ら欠けるところがないから、そのうえさらに当該公務員個人にまで直接責任を認めても、被害者の報復感情を満足させる以外に実益もなく、報復的な意味で賠償責任を認めるのは妥当でないと解されるからである(最高裁判所昭和三〇年四月一九日判決、民集第九巻第五号五三四頁参照)。

そうすると、警察官である被告がその職務を行うにつき原告に損害を加えたとして被告個人にその賠償を求める本訴請求は、その内容について判断を加えるまでもなく、主張自体失当として棄却を免れない。(岩村弘雄 原健三郎 小林亘)

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